さて、以前私は『鬼平犯科帳』の大ファンだとお伝えしました。最近は池波正太郎の傑作の1つ、『剣客商売』にハマってます。『鬼平』と同じくテレビドラマでシリーズ化されています。
舞台は老中・田沼意次の時代。戦国乱世が終わり、太平の世になって約170年余りの江戸が舞台。剣術も今や立身出世、いや商売の1つ。鐘ヶ淵(現東京都墨田区)に隠居した還暦過ぎの老剣士・秋山小兵衛(あきやまこへい)とその息子、秋山大治郎が時に人助け、時に悪を成敗する時代小説です。
2人は無外流という流派を使いますが、性格は全く違います。世の表裏に通ずる小兵衛と、あくまで実直で真っ直ぐな大治郎。この2人のやりとりは、なんともおかしくなって、1人笑ってしまうこともしばしば。
最新のスマホ、パソコン、車、クーラーも暖房もない時代。そんな時代でも逞しく、懸命に生きる市井の人々の描写も必見です。質素だけど、健やかな生活がそこにはあったんですね~。
もちろん剣と剣のバトルシーンも満載!文章ですが、小兵衛と大治郎のの鮮やかな太刀さばきが目に浮かんできます。時代劇がお好きな方は是非読んでみてください!!