さて、この時期になると手に取りたくなる本があります。チャールズ・ディケンズの『クリスマス・カロル』です。
10年程前に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを手掛けたロバート・ゼメキス監督によって3D作品が公開されました。どんな映画かワクワクしていましたが、開始早々エブニゼル・スクルージにより挫かれました・・・。
このスクルージ爺さん、性悪の上に並大抵の守銭奴ではありません。あるクリスマス・イブの日中、仕事中の事務所に貧困者や身寄りがない人を救済すべくカンパを集める人達がやってきました。
普通ならいくらか寄付してもいい場面ですが、このスクルージ爺さんはこともあろうに「余計な人口が減って丁度いい!」と捨て台詞を吐き、カンパの人達を追い返してしまいます。
更に、たった1人の事務員にも1週間15シリング(1900年当時、今の日本円で1シリング=約2000円)しか与えないケチンボ!
そんな夜、暖炉の前でくつろいでいると、かつての仕事仲間であり数年前に亡くなった、ジェイコブ・マーレイが幽霊として現われます。今の様な欲張りのまま死ぬとあの世とやらに行っても永遠に苦労する、それから逃れるチャンスをもらえる事に。それには3人の妖精と会わなければなりませんが・・・。
物語の最後には善人に生まれ変わったスクルージ。人生の選択いかんで強欲になるか、富を皆で分け合う人になるか。人は毎日様々な選択を迫られます。その結果「今」に繋がります。それがこじれて何十年経とうとも、きっかけさえあれば人は生まれ変われる。それをスクルージ爺さんは教えてくれたんですね~