トリミングでワンちゃんを長時間立たせていませんか？

トリミングって何をどうしているのか分からないというご質問があったので、当店でのトリミングの初めから完成までの流れをご紹介します。さぁ、一緒に追っていきましょう！

ワンちゃんのお預かりをして、カット内容とここ最近の体調を聞いて、さぁ、スタートラインです。今回のモデル犬はルイちゃん（犬種：シーズー　カット内容：顔はすっきり、体・足は５㎜のバリカンを掛けてからハサミで整えます。尻尾は伸びた分カット）　

２か月ほど来れなかったので、かなり伸びています。まずは体に出来物、傷等が無いか触りチェックします。何も無ければリーシュ（落下防止のためのリード）を付けて、トリミングスタート

まずは爪切り（上図）。爪の神経から伸びた余分な部分を切っていきます。神経が伸びすぎると、爪全体が長くなり骨格形成に影響を与え、腰痛等の原因になるので、なるべく神経ギリギリまで切ります。最後に手触りが良くなるようにヤスリをかけます。

次に足裏バリカンです。足裏の肉球の間にある毛をバリカンで刈っていきます。フローリングの床の上では足裏の毛が長いと、滑って転びケガに繋がります。ただし、足裏の皮膚が荒れている、足裏の皮膚が弱い場合はできる範囲でバリカンを掛けます。

耳毛のある犬種は耳毛を抜いてから、耳掃除をします。

次はシャンプーです。しっかり毛と皮膚の汚れを落としていきます。ボディタオルの他に、手を使い指の間など細部まで洗っていきます。それに手で洗うと小さなイボや出来物を発見でき、この後のケガ防止に役立ちます。

背中や指の間、肛門周り等をゴシゴシ、ゴシゴシ。顔の特に口周りは汚れや臭いが溜まり易い箇所ですので、丹念に洗っていきます。肛門、股、脂っぽい耳裏等もよく洗います。肛門腺はシャンプー時に絞ります。シャンプー→すすぎを当店は2～３回繰り返し、最後にコンディショナーをすれば終了です。

師曰く、「シャンプー後のブロー（ドライヤー）が前半の山場なり」

手早く毛を伸ばしつつ、乾かしていきます。ここで湿り気が残っていると雑菌繁殖を起こし、皮膚のトラブルに繋がるので注意所です。

シャンプー直後に、タオルで体を拭いただけの状態からブローで乾かした後です。ふわふわに仕上がりました。最後にシャンプー中に耳に入った水を拭き取ります。シャンプーコースであればここで終わります。ここまでの所要時間は約60～70分です。

ここからカットに入ります。今回は全身５㎜ですので首、胸、足、お尻まで全て５㎜のバリカンを入れていきます。左上図がバリカン前、右上図がバリカン後です。背中の毛が均一に刈られているのが分かると思います。

バリカンで刈り終えたら、尻尾、胴体、前肢、後肢をハサミで整えます。バリカンだけではポヤポヤする細かな毛までは刈れませんので、コーム（美容用のくし）で不揃いな毛をかき出してハサミで切っていきます。

カットの花形とも言うべき、顔のカットです。どんなにシャンプーや体のカットが上手でも、顔がイマイチだと「この店ヘタクソだな。」なんてレッテルを貼られるのでトリマーにとって顔カットは一番集中します。今回の注文はスッキリ・短め。顔の輪郭を小さめに作り、あご下と目の上をスッキリさせていきます。

＊顔カットが苦手、微かな物音にも反応するワンちゃんは安全の為できる範囲でカットします。

耳をカットして、全体の手直しをすれば終了です。ルイちゃん、長時間ご苦労様でした。

最初から最後まで通しでトリミングした場合2時間30分ほどです。終了時間は体格や毛の長さ、カット内容等で前後します。

トリミング料金表

※価格はすべて税込です
※シャンプーセット：爪切り・耳掃除・足裏・肛門腺
※シャンプー・カット：爪切り・耳掃除・足裏・肛門腺